ソサンユッチョク　ニンニクのパワーとは！？

韓国の建国神話には熊が100日間ニンニクとよもぎを食べて人になり、その子孫が韓国を立てたという神話があります。このように建国神話にもなるくらいですから昔からニンニクは韓国人にとって大事な食べ物でした。　

ニンニクといえば「서산 육쪽 마늘(瑞山ユッチョク ニンニク」が最高といわれています。この「쪽(チョック)」はニンニクの一切れを数える単位で「육쪽」は６切れを意味します。１個のニンニクに品質が悪くなるほどこの数が増えるそうです。

■육쪽마늘(ユッチョクニンニク)の名産地ソサン(서산･瑞山)
ニンニクの栽培は古代エジプト･ギリシア時代からであり、近東方面からインド･中国･韓国･アフリカの各地に伝えられました。中国に伝わったのはBC2世紀頃に今のインドから導入したと言われています。韓国の導入時期は明確ではないですが、忠清南道の瑞山(ソサンは韓国の真中に位置するテジョン市(대전･大田市)の近く）でニンニクを栽培し始めたのは三国時代からだと伝わっています。瑞山は西海岸と接して土壌がよくて他の地方のニンニクより甘味と保存性が優秀だそうです。大きさが太くて割って見れば六つで中身が充実で重さがあるのが特徴です。「朝鮮王朝実録」には瑞山ニンニクを王様に進上した特産物だと記載されています。今年(2005年)4月国立農産物品質管理院は육쪽마늘(ユッチョクニンニク)を商品名として使えるのは、瑞山市だけに許可されました。

■ニンニクの効果と食べ方は？
大部分の人々がニンニクはただの調味料位にしか思ってないのが事実ですが、昔は貴重な薬でした。ニンニクは滋養･強壮する天然薬物として古代エジプトではピラミッドを積んで上げる労動者たちに配給したという話もあります。最近の研究でもニンニクは抗菌作用、消化促進、坑癌效果をする成分があり、乳房癌細胞の増殖を抑制すると言われます。独特のにおいを出すアリインという成分はビタミン B1を活性化して一部病源菌に対して殺菌作用をします。また朝鮮時代宮女たちは毎日ニンニクひとかけらずつを食べて、腰をすんなり維持する美容秘訣にも使われたといいます。
しかし、生で食べると肌発疹や頭痛などを起こすこともあるそうです。ですので、焼いたり、お吸物やキムチ、ナムル和えものに調味料で入れたり、醤油に漬け込んで食べることがいいでしょう。

■ニンニクを食べるのを禁止された人は？
ニンニクを嫌う化け物といえばドラキュラを思い浮かべますが、韓国では
昔から勉強する人やお坊さんたちには、強い味と香のためかタブーとされた食べ物でした。